/[リレーエッセイ]意外と知らない?レンタカーの話(亀井 能重)

[リレーエッセイ]意外と知らない?レンタカーの話(亀井 能重)

弊社は大分市に於いて、安全保安用品のレンタル・販売や、レンタカー事業を行っております。
皆様も観光やビジネス等でレンタカーを使用する事もあるかと思いますが、今回はそんなレンタカーにおける意外と知らない話をしたいと思います。

<そもそもレンタカーとは>
自家用自動車有償貸渡業を営む事業者(運輸支局での事業認可が必要)が顧客に対して、有償で貸し渡される自家用自動車の事を指します。よってホームセンター等でみかける「お買い上げのお客様に限り30分無料」等のサービスはレンタカーには該当しません。

<レンタカーの歴史>
日本におけるレンタカーは、大正時代に「運転手付」貸し出されたものが起源とされています。
※現行法では運転手付の貸し出しは認められていません。
現在のレンタカーのスタイル(車両のみの貸し出し)が始まったのが1950年頃のドライビングクラブ(貸自動車業)です。当時は自動車普及率もそれほど高くなく、また、大手自動車メーカー系の会社もあり、貸し出し台数は多かったそうです。
しかし、交通事故やトラブルの多発により、次第に法整備が進み現在の事業認可制になりました。

<レンタカーのナンバー>
自動車には必ずナンバープレートが存在しますが、レンタカーのナンバーには統一性があります。

それはナンバーのひらがな部分です。レンタカーのナンバープレートのひらがな部分は多くが「わ」ですが、厳密に言えば「わ」でならなければならい訳ではありません。
車検証の備考欄に「貸渡」と明記されている車両がレンタカーとなるのです。
ですので、車検が残っている状態の車両(わナンバー以外)をレンタカーにした場合等は「わ」ナンバー以外のレンタカーが出来る訳ですが、実際は車両管理上の都合や類似行為防止の観点から、「わ」ナンバーにする事が一般的です。
ちなみにレンタカー登録台数全国ナンバーワンの沖縄県では、新規に登録されるレンタカーのほとんどが「れ」ナンバーになっております。

<レンタカーの点検や保険>
お客様に貸し出すレンタカーは、僅かな点検ミスでも大きな事故に繋がる事から厳しい点検実施が定められています。
乗用車や軽自動車等は6ヶ月ごと、その他車両は3ヶ月ごとの法定点検を受ける事が事業者に義務付けられています。
この点検は、一般的な目視等の点検と違い、認証整備工場(運輸支局の認証を受けており、車検等の取り扱いが出来る工場)に持ち込んでの分解整備が基本となります。
この点検を怠って営業を続けた場合、営業停止や許認可失効等の厳しい行政処分が課せられます。

きちんと点検を受けているかは、フロントガラスに貼られているステッカーで確認できます。このイラストであれば平成30年9月まで有効となります。

また保険に関しても定められており、
・対人保険 8000万円以上/件
・対物保険 200万円以上/件
・搭乗者保険 500万円以上/人
が最低限の内容となっておりますが、実勢を勘案しますと不十分な部分が多くありますので各社ともこれ以上の保険に加入している事がほとんどの様です。
更に事故を起こした車両に対する休車補償料(ノン・オペレーション・チャージ)等が発生する場合がありますので、借り受けの際には保険内容を良く確認する事をおすすめします。

街中で良く見かけるレンタカーですが、実は色々と歴史や秘密があります。
観光やビジネスの身近な足として、レンタカーを是非ご活用下さい。

  • ■会社名:サンエイリース株式会社
  • ■氏 名:亀井 能重
  • ■プラザ大分会員歴:1年目
  • ■入会のきっかけ:梶原代表幹事に誘われて
  • ■プラザ大分に入会してよかったこと:
  •  様々な業種や立場の方と関わる事が出来、色々と刺激を受ける事が多い。
  • ■次回執筆者の指名:原田製油㈲ 原田健太郎さんお願いします!