/熊本地震からの復興~プラザ大分視察旅行記~

熊本地震からの復興~プラザ大分視察旅行記~

11月8~9日にプラザ大分の視察研修旅行がありました。

今年の行き先は熊本県。事務局の産業創造機構さんのご助力もあり、今年も多くの事を学べた旅行でした。

 

 

~1日目~

まず訪れたのは阿蘇神社です。

 

阿蘇神社は、神武天皇の孫神で阿蘇を開拓した健磐龍命たけいわたつのみことをはじめ家族神12神を祀り、2000年以上の歴史を有する古社です。古来、阿蘇山火口をご神体とする火山信仰と融合し、肥後国一の宮として崇敬をあつめてきました。
宮司職を世襲する阿蘇氏は、我が国でも有数の旧家として知られています。中世には武士化して肥後国を代表する豪族に成長しました。500社に及ぶ分社があるのは、こうした歴史背景に理由があると考えられています。

平成28年の熊本地震により楼門が倒壊し、また拝殿が倒壊するなど、重文以外の社殿についても甚大な被害を受けました。ただいま復旧工事が進められています。

次に地震で崩落した阿蘇大橋の現状を現場には行けないのでバスの中から確認しました。来年度の開通を目指して架け替え工事がすすめられています。

お昼は菅乃屋(西原店)にて馬肉の焼肉をいただきました。焼肉で食べるのは初めてでしたが臭みも癖もなくあっと言う間にペロリと完食。

 

昼食後は農業機械メーカーのISEKI(井関農機)さんで工場見学をしました。

技術のISEKIと言われて創業93年になる農業機械メーカーの老舗。国内工場は愛媛・新潟・熊本の3か所があり、熊本では主に稲刈りで活躍するコンバインを製造しています。

工場見学ではコンバインの組立を行っている所を見学させていただきました。整理整頓された工場内で一つ一つ丁寧に作られていく様子は、まさに”技術のISEKI”の根幹をなすものだと感じました。

先日の阿部寛さん主演のドラマ「下町ロケット2」でも取り上げられていた、自律走行型の農業機械も実用化されているということでした。加えて今後、さらにコンピューターでの作業管理や生産管理をシステム化進んで効率的に農業経営ができる未来がくるそうです。ISEKIさんはその未来を第一線で創っています。

話は地震当時のことにも及び、当時の状況を教えていただきました。秋に稲刈りを待つお客様のため、ISEKIさんは地震から工場復旧を39日という驚異的なスピードで達成していますが、現場はそのために死力を尽くしたそうです。お聞きしたエピソードからその当時の混乱ぶりと大変さが感じられました。

質疑応答で災害への備えについて質問が飛ぶと、「避難訓練」と「災害時の安否確認」の二つを挙げていただきました。当たり前のことを、当たり前のように普段から準備することが大切だと改めて教えてもらったように思います。いつ起きてもおかしくない自然災害に気持ちも体制も備えていこう、そう思わされました。

 

夜は恒例の懇親会を開催。お互いを知ってもらいより親密なコミュニケーションがはかれた良い宴席でした。料理も熊本の郷土料理が出てとても美味しくいただきました。

 

 

~2日目~

昨日に続いて快晴の二日目、熊本城の現状をガイドさんの説明を聞きながら見学しました。

崩れてそのままになっている石垣に地震の凄まじさが感じられました。工事完了には今後20年以上かかるとのこと。。。復興のシンボルとなっていると思いますので、早い時期にまた雄大な姿を見せてほしいですね。当会の参加メンバーで復興城主として僅かながら寄付をさせていただきました。


大天守が概ね完成していましたが小天守はまだ工事途中

崩れてそのままの石垣

 

今回の視察研修旅行を通じて、災害への備えの大切さ、日々の防災の意識の向上など再認識させられました。

個人ではなかなか体験できないことが体験できる事がこの視察研修旅行の醍醐味です。この旅行を企画していただいたグループの尽力と産業創造機構の介添えに改めてお礼を申し上げます。また、視察を受け入れていただいた井関農機様に感謝いたします。充実した2日間をありがとうございました!